【影哭】 「あの……」

【黒耀】 「この山は、何だ? 影哭」

【影哭】 「えっと、ほら……き、綺麗だろ? お前が好きかなーと思って……」

【黒耀】 「ああ。確かに細工も丁寧で、美しいランプだ。……ありがとう」

【影哭】 「う、うん」

【黒耀】 「しかし、何故かな? 私には、色違いの同じランプが、五つほど並んで見えるのだが」

【影哭】 「あ、いや、ほら。折角だから、揃えた方がいいかな……と、思って」

【黒耀】 「ならば、その隣にある、まったく同じデザインと色をした食器の数々は何だ?」

【影哭】 「し、風哭や狼哭が好きかな……と、思って……」

【黒耀】 「…………」

【影哭】 「壊した時の事も考えて……」

【黒耀】 「…………」

【影哭】 「……いっぱいあったら……いいかなって……」

【黒耀】 「…………」

【影哭】 「……あの」

【黒耀】 「…………」

【影哭】 「…………」

【黒耀】 「返して来なさい

【影哭】 「……はい」